中小企業はROEではなく、ROAで考えなさい
・ROEは、Retern On Equityの略で「株主資本利益率」を表す。
・計算式でいえば、
当期純利益額÷自己資本額×100
・この数字が大きいほど自己資本額に対する当期純利益額が大きいということ。
・自己資本に投資をしてる投資家からみると投資効率が良いと評価できる指標。
・ただしROEを指標にすると、この計算式には負債額が全く加味されていない。
・借金である負債がどれだけ大きかろうが、この指標「ROE」の計算式には加味されていない。
・投資家は、投資対象の企業が大きな借金をしていようが、当期純利益さえ大きければ、大きな配当を要求できるので
ROEを指標にしている。
・また低金利時代なので多少金利を払って借金してでも大きなリターンを期待する方が良いという考え方。
・「借金してレバレッジを効かせて、もっと稼げ、もっと稼いで配当をもっと増やせ」と投資家は迫る。
・ROEは投資家にとってのマネーゲームの指標にすぎない。
・中小企業の経営者は「ROE」ではなく「ROA」を指標とするべき。
・ROAは、Retern on Assetの略で「総資産経常利益率」を表す。
・計算式でいえば、
経常利益額÷総資産額×100
・この数字が大きいほど、総資産額に対する経常利益額が大きいということ。
・総資本には、「自己資本」も「負債」も含まれる。要するに「借金」も含まれる。
・不要な借金が増えれば総資産額は膨らみ「ROA」は悪化する。
・いかに少ない総資産で、いかに経常利益を稼ぐかを考える経営指標が「ROA」。
・ROAを向上させるには、経常利益額を増やすか、貸借対照表の総資産を減らすかしかない。
・総資産を減らすには、例えば、余分な現預金を持たない、余分な売掛金・在庫を持たない、余分な土地・建物をもたないということが必要。
・なので中小企業は「ROA」で考えるべきということ。
引用:https://plus.jmca.jp/ico_clinic/clinic144.html
<ROAの目安>
一般的にROAは5%以上の企業が優良とされ、投資家たちの一つの目安。
しかし5%は企業全体の数値であり、業種別ではない。
ROAは、業種や環境によって若干の違いがある。